おちゃにっき

おちゃのにっきです

フリクリOVA+オルタナを見た話

こんにちはおちゃです。

フリクリという作品は(特に作画がチョースゲーという文脈において)存じ上げていたのですが、未視聴でした。映画公開に合わせて、dアニメストア配信が来ていたのでイッキ見しました。

 

anime.dmkt-sp.jp

 

こんな面白いモン見ずに生きてきたのか、と後悔しました。で、なんやかんやありまして、結局オルタナ(劇場版)も見てしまいました。

オルタナの公開期間はもう終わってしまうので、オタクに布教するみたいな意味合いは微妙になるのですが、大丈夫です、話的には特に続かなさそうな第二の新作「フリクリ プログレ」もあります。

オルタナのネタバレはなるべくしないよう気をつけましたが、神経質な方はご注意ください。)

 

 

そもそもフリクリってなによ

フリクリとは、2000年~2001年にOVAで発表されたガイナックス制作のアニメである。全6話。
小学5年生のナオ太はベースギター(リッケンバッカー)を背負った謎のベスパ女に轢かれてしまう。
すごいことなんて何もないはずだったナオ太の周囲がその日からあり得ないことだらけになる。
ナオ太の頭から角が生え、さらにはロボットが出現。
元凶のベスパ女・ハル子はケロリとした顔でナオの家に家政婦として登場。
この女、いったい何者なのか?…という不思議でサブカルな空気の実験的演出が多用された作品。
後に「トップをねらえ2!」で監督を務める鶴巻和哉の初監督作品である。
脚本は榎戸洋司(少女革命ウテナ/桜蘭高校ホスト部)、
キャラクターデザインは貞本義行(ふしぎの海のナディア/新世紀エヴァンゲリオン)が担当。
全編に渡り光宗信吉the pillowsの楽曲が使用され、物語の空気を彩る重要な要素となっている。
OVAのみで展開されたアニメ作品としてはスマッシュヒットを記録。
海外での知名度も高い作品である。

ニコニコ大百科「フリクリ」より)

一言でいうなれば、「演出・作画・キャラ・構成・BGMのすべてが尖った頭のおかしい完成度のアニメ」です。正直、一部の声優が棒読みなことと、やや視聴者置いてきぼりなことくらいしか欠点がない。
作品解釈を始めるとクソ長くなりそうなので敢えて突っ込みませんが、

  • 随所に散りばめられる性的なモチーフ(一時期流行った陰茎のメタファーじゃないですが)
  • 小学生男子のちょっと大人びた悩み
  • 女子高生の鬱屈と「神様」
  • 町中にそびえる謎の巨大施設(なぜかアイロンの形)
  • 頭からギター引っこ抜いてぶん回す
  • 違法改造ベスパがありえないスピードで爆煙フカしてかっとんでくる
  • 合理主義が高じて全てぶっ壊れたかのようなハルハラ・ハル子の傍若無人っぷり

このあたりの要素を概観するだけでも、めんどくさいオタクの琴線に触れそうな部分ばかりです。まだ見てないオタクはさっさと見ろ。

「思春期に見たら人生変わっちゃいそうな作品」って幾つかあると思うのですが、それに該当する作品だと思います。あっちこっちにリビドー出ちゃってるやつです

因みに、タイトルの「フリクリ」の謎さも作中でメタ的に扱われます。フリクリってなんやねん。

 

フリクリオルタナってなによ

モヤついている高校生・河本カナ。
嵐のごとく登場するハル子。その時カナの額にお花が生えた!
煙を吐きながら街をぶっ潰すアイロン。
毎日が、毎日毎日続いていくと思っていた・・・
力を手に入れたカナはアイロンをぶっ飛ばせるのか!?

「フリクリ オルタナ」公式サイトより)

早い話が、フリクリの続編です。原作キャラクターからはハル子のみ続投、その他は新メンバーという構成。

原作が少年の成長物語だとすれば、こちらは女子高生四人組の青春物語です。どこぞのきらら系か? あながち間違いでもないのがおそろしいところですが。

ぶっちゃけ前評判としては、「これはフリクリである」と「これはフリクリではない」の真っ二つに別れている印象だったのでやや不安だったのですが、杞憂でしたね。これはまごうことなくフリクリです。ただし原作とは違って、実験作という側面はほぼないのですが。

(また、ハル子のキャラ付け等もかなりマイルドになっている印象。相手が女子高生だからか、はたまた力への執着がさほど感じられないからなのか。でも本映画での彼女を見て「声と見た目だけ同じ別キャラだ(プンスカ」とか言うのは無理があるくらいにはハルハラ・ハル子してました。)

所変われば品変わると言うべきか、とにかくアプローチとして原作のフリクリと異なる面は多々あるのですが、フリクリのオタクは既に頭がやられているので、この程度のぶっ飛び具合では満足できないんですかね。大丈夫、普通にドラッグキメるよりは楽しい映画です。

どっかで「本作のハル子は、各エピソードの最後に現れていいこと言って去っていくお姉さんポジ」って書いてる人がいた気もしますが、あんたちゃんと見てたんですか。6エピソードしかないのに2回も主要メンバーの彼氏(もしくは候補)を籠絡してるんで、全然いいお姉さんではないです、普通に。

ただ、やはり原作のフリクリを超えているかと問われると、まったくもって否と言わざるを得ないでしょうね。それをハードルにするのは、本作の制作陣に対して酷でしょう。一度伝説化した作品を超えることはまず無理ですから。

 

ともあれ、dアニメで見て面白い!となった新参のオタクには普通におすすめできる映画だと思います。まあ終演するんですけど。言っただろ。プログレを見に行け

 

プログレ見て気が向いたら、今度は真面目になにか書くかもしれません。とりあえず「オモスィレー」ってなったので気持ちを残しておくことにしました。

ただ、中盤過ぎたあたりからめっちゃおしっこに行きたくて実は真剣に見れてなかったので、そこだけは非常に残念です。6話に分かれてるんだから膀胱の小さいオタクのためにトイレ休憩をくださっても良いのではないですか、TOHOシネマズさん。言いたいことはそれだけです。

いやー非常におしい作品でしたね。おしっこ休憩さえあれば+114514点でした。

 

 

ではまた。